「 あーあ、
雨降ってきてもうたなぁ~、」
ざぁーーっと、土砂降りの雨の音と、
どこか嬉しそうな奴の声が、
私の耳に入てくる……
せっかくの休日
奴こと、
目の前のこの関西男が、
半ば強引に私を遊びに連れ回し
その帰りの電車を降りれば、予報外れのこの土砂降りの雨
まったく最悪な休日だ。
私の休日を返せ…。
そんな風に恨めしく思いながら、奴を睨みつけると
「 ん?上目遣いで見つめて、誘っとるん??」
と、ニヤけながらふざけたことを言ってきた。
「 …ばっかじゃないの?」
もうこんな奴
相手にするのもめんどくさい……
いつもいつも、
私にちょっかい掛けてきて、
私に気があるのかと思えば、
いろんな子にもこんな調子で喋っている…。
単なる、
タラシなのだ…。
私に気があるのかと思って、
意識しちゃって好きになっちゃった私の気持を返せ。