「ハルカ。登れるか?」

「余裕よ」

「よし、せーの!」

「学校はラブホじゃねーぞコルァ!!」

突然の鋭い声パート2だった。

ドサァ、と地面に落下するサトシとハルカ。

またかよ!誰だよ!と思いながらよつんばいになるサトシ。キッと顔を上げるとそこにはサトシの幼馴染みでライバル関係を保っている。シゲルだった。

「おいおいサ〜トシ君にハルカちゃん。まさかの二人して浮気発覚か?カスミとシュウが聞いたらどうなるかなぁ?」

「しねーよ!そんなこと」「しないわよ!そんなこと」

と同時に反論するサトシとハルカ。

「ていうかびっくりさせんなよシゲル!」

「そーよ!危うく心臓が飛び出してきそうだったかも!」

「アハハハ。ゴメンゴメン。つーかオメーら何やってるんだ?」

「実は俺とハルカ、忘れ物を取りに来たんだ」

「忘れ物?ふーんじゃあ俺には関係ないことか?」

「関係ないってなんだよ?」

「お前らこんな噂を聞いたことがあるか?」

シゲルは少し間を開けて続けた。

「例の………『深奥高校七不思議』こと」

「「七不思議?」」

サトシとハルカは首を傾げた。