「う…嘘です!そんな猫、いなかったです」

「さっきはな。でも今はいるんだよ」

少女は下を見つめたまま黙り込んでしまった。サトシはいいかと言って続けた。

「お前さ何かされたら他の人に相談したのか?」

少女は何故飛び降りようとしたのか理由を言ってないのにサトシは少女の心を読んだかのように問いかけた。

「…いいえ…」

「なんでしねーんだよ。助けてくれるのは一人や二人いるはずだぜ」

「それはわかってます…でも…余計に酷くなるんじゃないかって」

「そうなった時は俺達に言えばいいじゃないか。もし何かあったら俺達がブチのめしてやるからよ」

「え……?」

「大丈夫だって!俺達はこう見えてロープで縛って吊し上げてみのむしにしたり、ケツにメスシリンダーを入れたりできるんだぜ!なぁシゲル、ハルカ」

「う…うんそだね」

「だから…もうこんなこと止めてさ……此方に来いよ」

いままでのとは桁違いのサトシを見てシゲルとハルカは絶句した。

しばらくの沈黙の後、少女は唇を動かした。

「わかりました…私はあなた達を信じます。もし何かあったらその時は宜しくお願いします」

「おう!任せとけって」

「これで一件落着かも!」
「あっ私はユリといいます」

こうして三人は一人ずつ自己紹介の後、四人で階段を降りて校舎をでた。