「あ、ああ」
「そちらの世界でも、いるんじゃないですか?」
「好きで通っちゃう奴はいるけど、売り、やりながら恋人にするって人はなぁ~」
いるのかもしれないけど、と朱鷺は思った。
「そんなこと、理解できなくていいんじゃないの」
「・・・」
「好きな人だと、理解しよう、してもらおう、としちゃうけどさ。できないから結局別れるんじゃないの。」
「理解できないのかな」
「・・・あたしが、冷たいんだろうけど、人間なんてしょせん相手のことを100%理解なんかできないと思ってるわよ。でも、好きになるんだよねぇ~」
「理解しなくてもいいの?」
「いくら努力してもわかりえない部分があるっていうことよ、どーせできないんだから何にもしないってわけじゃない」
由美子は真剣に言い返した自分を嗤(わら)った。
朱鷺は、今になって真理の気持ちを考える。
真理は、死ぬと自分を脅さなかった。怒った顔も見せたくないと言った。あんな好きになり方もある。いつまでも好きだと言ってくれた。今、戻れば迎えてくれるのかもしれない。
「俺、ひどい奴だね。」
「何が?」
「自分は薫に利用されて怒っているのに、また真理を利用しようと考えてる」
「それは、利用と言わないわよ」
「利用だよ」
「・・・戻りたいの?」
愚問だったな、と由美子は思った。
「由美ちゃん、いったん別れた彼氏と再開したことあるの?」
「あるよ」
「そちらの世界でも、いるんじゃないですか?」
「好きで通っちゃう奴はいるけど、売り、やりながら恋人にするって人はなぁ~」
いるのかもしれないけど、と朱鷺は思った。
「そんなこと、理解できなくていいんじゃないの」
「・・・」
「好きな人だと、理解しよう、してもらおう、としちゃうけどさ。できないから結局別れるんじゃないの。」
「理解できないのかな」
「・・・あたしが、冷たいんだろうけど、人間なんてしょせん相手のことを100%理解なんかできないと思ってるわよ。でも、好きになるんだよねぇ~」
「理解しなくてもいいの?」
「いくら努力してもわかりえない部分があるっていうことよ、どーせできないんだから何にもしないってわけじゃない」
由美子は真剣に言い返した自分を嗤(わら)った。
朱鷺は、今になって真理の気持ちを考える。
真理は、死ぬと自分を脅さなかった。怒った顔も見せたくないと言った。あんな好きになり方もある。いつまでも好きだと言ってくれた。今、戻れば迎えてくれるのかもしれない。
「俺、ひどい奴だね。」
「何が?」
「自分は薫に利用されて怒っているのに、また真理を利用しようと考えてる」
「それは、利用と言わないわよ」
「利用だよ」
「・・・戻りたいの?」
愚問だったな、と由美子は思った。
「由美ちゃん、いったん別れた彼氏と再開したことあるの?」
「あるよ」
