んだろう、って思っている。でも、今にならないと真理をこんなに大事だと思えなかった。戻るか、薫と切れるのか、できるのか、恋いこがれてやっと手にした薫と別れられるのか、でも、真理とだって3年過ごした、だるいな、わずらわしいな、と思いながらも、真理に甘えた、俺こそ真理に頼っていたのかもしれない。
ぐるぐるものすごいスピードで回る思いを、払いのけるように、振り払うように、朱鷺は腰を突き込んだ。大泣きしていた真理が、泣くんじゃなくて、鳴いているのを見て安心してしまう。このまま時間が止まればいいと思った。
どれくらい静かになって、だきあっていただろう。肌が冷えてきた頃、やっと朱鷺は身体を離した。真理は手を伸ばしかけた。いくらでも届くのに、手を止めた。
朱鷺が服を着るのを、真理は背中で見ていた。チャリっとベルトを合わせる音がして、いよいよ終わった、と思った。
幽霊のように、立ちつくした朱鷺に、背中を向けたまま真理が言った。
「・・・・いつまでも、朱鷺君のこと好きだからね。・・・」
ますます朱鷺は棒立ちになった。
そして、真理は、びっくりするほど大きな声を出した。
「早く、出て行って!!」
朱鷺は飛び上がると、駆け足になった。5歩もかからず外である。
「真理、ごめん!」
ドアを勢いよく閉める時、叫んだ。
真理は、なんで、いつまでも好きだと言ったのに、出て行けと叫んだんだ??
混乱する朱鷺は、走っていた。
ぐるぐるものすごいスピードで回る思いを、払いのけるように、振り払うように、朱鷺は腰を突き込んだ。大泣きしていた真理が、泣くんじゃなくて、鳴いているのを見て安心してしまう。このまま時間が止まればいいと思った。
どれくらい静かになって、だきあっていただろう。肌が冷えてきた頃、やっと朱鷺は身体を離した。真理は手を伸ばしかけた。いくらでも届くのに、手を止めた。
朱鷺が服を着るのを、真理は背中で見ていた。チャリっとベルトを合わせる音がして、いよいよ終わった、と思った。
幽霊のように、立ちつくした朱鷺に、背中を向けたまま真理が言った。
「・・・・いつまでも、朱鷺君のこと好きだからね。・・・」
ますます朱鷺は棒立ちになった。
そして、真理は、びっくりするほど大きな声を出した。
「早く、出て行って!!」
朱鷺は飛び上がると、駆け足になった。5歩もかからず外である。
「真理、ごめん!」
ドアを勢いよく閉める時、叫んだ。
真理は、なんで、いつまでも好きだと言ったのに、出て行けと叫んだんだ??
混乱する朱鷺は、走っていた。
