「ねぇフラン。一緒に帰らない?」


「えっ・・・別にいいよ。」



私は初めてリランや椿以外の人と一緒に帰った。


「ねぇ、フラン。あたしの話聞いてくれる・・・?」


「うん。」



小鈴が話し始めた。


「実はあたしね、6月の終わりに転校してきたの。



 それでね、最初は友達いなくて寂しかった。


 そのときに一番最初に話してくれたのはリランだったの。


 最初の友達で、すっごく仲良くなれた。」


へぇ・・・リランがねぇ・・・


「そうだったんだ!!」


小鈴は話し続けた。


「でもね、リランはね、最初からあたしと友達になるつもりなんてなかったんだよ・・・」


えっ・・・



「リランはね、だんだん怖くなっていって・・・さりげなくあたしに嫌がらせしてきた  
 の・・・それでね・・・クラスのみんなとグルになってね、あたしのこと・・・


 いじめてきたの・・・」


うそ・・・・



あのリランがイジメ・・・?



しかもクラスのみんなとグルになって・・・



あの子は、人付き合いが上手だった・・・?




「信じないよね・・・だってフランはリランのオネェサンなんだからね・・・」




ホントのはなし・・??


ホントのはなしなら・・・



「信じてあげる・・・だって、あたしの妹があたしの友達をイジメてるんだよ?


 いくら妹でも許していいことと悪いことがあるんだから。


 甘やかしちゃだめだし・・・」



「ほんとっ!!??ありがとフラン!!大好き!!


 でも、ひとつ約束してほしいことがあるんだけど・・・」



「何??」


小鈴は泣きそうな顔で、


「絶対、あたしのこと裏切らないでね・・・


 あたしのこと、見捨てたりなんかしないでね・・・」



「うん!!約束する!!」


そう、あたしがいうと小鈴は ニコッ と笑って小指を出した。


「約束の指きり!!


 してくれるよね・・・??」