「有、本?」 部屋にいたのは有本で。 有本はオレや亜由の高校の同級生。 たしか亜由とは中学からのつきあいで、大学も同じだったって聞いたことがある。 今でもお互いの家を行き来してる仲だ。 「…どーも。」 「なんでこんな時間に、ここに…?ってゆーか…亜由は?」 さっきから亜由の姿が見当たらない。 「亜由なら寝てるわ。」 「は?」 亜由が寝てて、どうして有本がいるんだよ。 「倒れたのよ、会社で。」