「あたしが、ちゃんと話してれば、陽介がこんな自分を責めなくてすんだのに…。」 「そんなこと…。」 「お互いになんとなく話さずに避けてきたのが良くなかったよね。」 「……。」 「2人で、話してみたら?あたし、もう帰るから。」 有本はそう言って、鞄を持った。 「莉花、ありがとう。」 「落ち着いたら連絡して?」 「うん。」 「有本、家まで車だすよ、もう遅いし…。」 「大丈夫、タクシーで帰るから。ちゃんと話しなさいよ。じゃあね、お2人さん!」 有本は帰っていった。