溝口の要望通りメシでも…と思ったが、交代の人間がまだ現れず、宮崎が「い いいです!私たちだけでランチ行こっ!」と溝口を説得したので、生徒2人は帰ることになった。
「すごく勉強になりました。先生の絵もこんな風に見れて良かったです。」
礼儀良く感想を述べて、背を向ける。
「遠い所をわざわざありがとう。気をつけて、明るい内に帰るんですよ。」
「「はぁい」」
笑顔で振り向きながら、バイバイと手を振る2人。
中学生かぁ。
子供なんだか、子供じゃないんだか。
なんか今日は…
萌のことでショックを受けたかと思ったら、意外にすぐ立ち直れて…もう忘れかけている。
あいつらのお陰かな?
気を入れなおす。
社会人1年目。仕事に集中!
可愛い生徒に恵まれて、俺は幸せなんだ。



