美術室の窓から~dear先生~




とりあえず日程を決める。


7月中はスケッチで外出して美術部は不在だから、8月下旬の登校日までに各自でデザイン画を作成。

登校日にデザインを選んで、体育大会の分から製作に取り掛かる…って感じ。


部員で輪になって座り(ちなみに美術部全員女子ね)
3年の部長が仕切って決めていると、私達1年の後ろに千葉先生が来て座った。


何か、背中がくすぐったい。


美術室の椅子には背もたれがないから…?


見られてるワケ無いのに、見られてる気がするんだもん。


私、後ろに変なシワ出来てないよね?

髪の毛、はねてないよね?

ハッ!下着なんて透けてないよね!?

あ、セーラーの襟に隠れるから大丈夫か…。


なんて一人でソワソワしていたら。。。









「宮崎…キミも絵具、付いてる。」



ボソっと小さい声。

もちろん、千葉先生。



「え!?」



私のリアクションが大きすぎて、みんなが一斉に私を見る。

先生が肩で笑って困ってる。


「せっかくみんなにバレない様に拭ってあげようと思ったのに…」


と、また小声で言った。



「宮崎さん、どうしたの?」


と先輩の声。


「いや、宮崎の髪の毛に絵具付いてるって言ったの。僕が。」