時は流れ、6月。


白い夏のセーラー服に衣替えしたけど


雨・雨・雨!



運動部が校舎内を駆使して活動する。

階段をひたすら上り下りしたり。

廊下で柔軟したり。





美術室の前でもウィンドブレーカーを着た男子達が筋トレしてた。


夏の総体に向けて練習の欠かせない時だから、大変だね。


私が廊下を見てたその時、ジャージ姿の千葉先生が美術室の前を通って、美術準備室に入って行った。


私は思わず準備室をヒョコって覗いた。




そこには大きなベニヤ板2枚を連ねて、たっぷりの原色の絵具が盛り付けられた「絵」があった。


「。。。先生?」


「あ、宮崎。どした?」


ジャージの上から白衣を着ながら先生が微笑んだ。


(白衣姿ってかっこいー///)


「それ、先生の作品ですか…?」


「お恥ずかしい。そうですよ。夏にグループ展を行うのでね。」


「へぇ…抽象画って、やつですか?」


「そんなもんです。」