まぁ、外れてはいない。
先輩の事を考えていただなんて言えないけど…。
それからは終始無言と言う訳ではなく、他愛も無い話をしながら歩いていた。
会ったばかりの人なのに他愛無いとは言え会話が継続出来る事にやはり気が合う人なんだなと感じた。
「あっ、ここでいいよ。」
学校を出て10分くらい経ったところで先輩はそう言って足を止めた。
そこにあったのは小さなアパートだった。それも築3・40年は経っていそうな年期の入ったアパートだ。
「このアパートっすか?」
「うん。見た目そのままのボロアパートだけどね。」
…心中ですら言わなかった感想をさらっと、しかも笑顔で答えた。
「結構はっきり言うっすね。」
「だってボロだもん。だから遠慮なくボロボロ言っちゃって良いよ。」
「遠慮しときます。」
遠慮する必要はなかったけど何となく遠慮しておいた。
するとその一瞬後、そのアパートの裏から一人気だるそうな格好で姿を現した人がいた。
「まったく、ボロだボロだってはっきりと物を言い過ぎ。人に部屋を貸してる身としてはちょっと聞き捨てならないよ。」
とその人は俺達に近づいて話しかけてきた。
先輩の事を考えていただなんて言えないけど…。
それからは終始無言と言う訳ではなく、他愛も無い話をしながら歩いていた。
会ったばかりの人なのに他愛無いとは言え会話が継続出来る事にやはり気が合う人なんだなと感じた。
「あっ、ここでいいよ。」
学校を出て10分くらい経ったところで先輩はそう言って足を止めた。
そこにあったのは小さなアパートだった。それも築3・40年は経っていそうな年期の入ったアパートだ。
「このアパートっすか?」
「うん。見た目そのままのボロアパートだけどね。」
…心中ですら言わなかった感想をさらっと、しかも笑顔で答えた。
「結構はっきり言うっすね。」
「だってボロだもん。だから遠慮なくボロボロ言っちゃって良いよ。」
「遠慮しときます。」
遠慮する必要はなかったけど何となく遠慮しておいた。
するとその一瞬後、そのアパートの裏から一人気だるそうな格好で姿を現した人がいた。
「まったく、ボロだボロだってはっきりと物を言い過ぎ。人に部屋を貸してる身としてはちょっと聞き捨てならないよ。」
とその人は俺達に近づいて話しかけてきた。


![Cold Phantom [後編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.778/img/book/genre4.png)
