演奏は終盤になり、終わった後で拍手の音に紛れて声がした。
「猿?…おい猿!?どうしたんだ、おぃ!?」
里村の声がまるで遠くに聞こえた。俺は何も考えられずただなすがままに身を任せていた。
『ヒロ君…』
最後にまたあの声が聞こえた。
何だかとても懐かしい響き…でもそれだけだった。
懐かしいなんて何で思ったのか自分自身分からない。聞いたことも無い声なのに…。
「猿?…おい猿!?どうしたんだ、おぃ!?」
里村の声がまるで遠くに聞こえた。俺は何も考えられずただなすがままに身を任せていた。
『ヒロ君…』
最後にまたあの声が聞こえた。
何だかとても懐かしい響き…でもそれだけだった。
懐かしいなんて何で思ったのか自分自身分からない。聞いたことも無い声なのに…。


![Cold Phantom [後編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.781/img/book/genre4.png)
