「何か凄くリアルに考えなかった、今?」
「うーん…多分普通。」
「祥子の『普通』がどんな物なのか分からないけど、それなら観客の中の中心にいる人だけを見ていれば良いと思うわ。」
「…どう言う意味?」
「祥子を見ているのは観客全員じゃなくて、その人一人だけと強く思い込むのよ。その人だけに祥子の演奏を聞いてもらう。これならどう?」
紗冬美はそんな提案を私に言う。
悪い提案ではなさそうだけど…果たして…
「そんなに上手くいくかなぁ…。」
と違う心配が増えた気がした。
でも…
「頑張ってみる。」
不安に負けっぱなしもまた問題だろう。
私はその案を実行する事に決めた。
「うーん…多分普通。」
「祥子の『普通』がどんな物なのか分からないけど、それなら観客の中の中心にいる人だけを見ていれば良いと思うわ。」
「…どう言う意味?」
「祥子を見ているのは観客全員じゃなくて、その人一人だけと強く思い込むのよ。その人だけに祥子の演奏を聞いてもらう。これならどう?」
紗冬美はそんな提案を私に言う。
悪い提案ではなさそうだけど…果たして…
「そんなに上手くいくかなぁ…。」
と違う心配が増えた気がした。
でも…
「頑張ってみる。」
不安に負けっぱなしもまた問題だろう。
私はその案を実行する事に決めた。


![Cold Phantom [後編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.778/img/book/genre4.png)
