「入園する前のヒロ君のあの言葉『俺が案内するッスよ。』とか、みーちゃんが二人でペアを組んで遊ぼうと提案したり、しぶしぶしないで進んで湯川君とペア組んだり。普通なら素直じゃないみーちゃんが色々罵声を言ってようやくって感じなのに今回は呆気なく決まってた。普段なら滅多に無い事が今日はやけに多い。」
「そ、それは…」
「学校以外は違う人間性を見つけられるから? 違う、本当は何か目的があったからなしえようとしてるんじゃないかって、私にはそう見えた。」
「…」
俺は何も返せなかった。
先輩がもしその事に気付いていただけなら、それこそ絶好のチャンスだったが、先輩はその話をする前に…『記憶の事で人に迷惑をかけるのが怖い。』と牽制していた。
「ずっと今日一日考えて、ようやくその目的が解ったの。鈍い私でも解ってしまった。ヒロ君は今、私に告白しようとしてたんだよね。」
「!?」
先輩は…気付いていた。
「そ、それは…」
「学校以外は違う人間性を見つけられるから? 違う、本当は何か目的があったからなしえようとしてるんじゃないかって、私にはそう見えた。」
「…」
俺は何も返せなかった。
先輩がもしその事に気付いていただけなら、それこそ絶好のチャンスだったが、先輩はその話をする前に…『記憶の事で人に迷惑をかけるのが怖い。』と牽制していた。
「ずっと今日一日考えて、ようやくその目的が解ったの。鈍い私でも解ってしまった。ヒロ君は今、私に告白しようとしてたんだよね。」
「!?」
先輩は…気付いていた。


![Cold Phantom [後編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.781/img/book/genre4.png)
