Cold Phantom [前編]

…。
「あっ…。」
俺はしばらくして元の目的を思い出した。
あまりに一方的で風の様に去っていったので忘れてしまっていた。
(先輩、自分で言ってて忘れてる?)
俺はふとそんな事を思った。
しかし、すぐにそれを否定した。
何がなんでも流石にそれはない。
でも、先輩は行ってしまった。
(仕方ない、また明日言うしかないか。)
俺はそのシフト表を鞄にしまい、部室を後にした。