Cold Phantom [前編]

「明日からヒロ君達もここで働くんだね。」
不意に祥子先輩が俺達に声をかけてきた。
「よろしくね。」
先輩はそう言いながらいつもの笑顔を向けてくる。
…いつもの事ながら可愛い。
「よ、よろしくッス…」
何だか照れ隠しをする様に視線を落として話しかけた。
女の子に本当に免疫が無いんだなと思わされ、つくづく情けない気持ちになってしまう。