思わず『えっ…』と声をあげて先輩に視線を合わせると、先輩は俺の視線には合わせてはいなかった。
「気づいてたッスか。」
「偶然出会ったって言うにはヒロ君慌てすぎだったし、そもそも偶然にしては出来すぎだって思ってた。」
先輩はそう言って残ったコーヒーを全部飲みほして一息つくと…
「見られちゃった。」
と、天井を見上げてそう言った。
「私もね、隠しておく必要性がよく解ってないんだけど…先生が言うには『人に知られると嫌われる様な症状だ』って中学の頃に言われてね。秘密厳守にしてたんだ。」
「隠す必要性が解らない?」
「先生も私の症状が何なのか解ってないみたい。」
「何か、色々と突っ込み所が多いッスね。」
多すぎて突っ込み難い。
嫌われると断言出来る意味が解らないが、百歩譲って理解しようと努める事にした。
とりあえず…
「そうっすか…。」
としか言い様がない。
「でも、なんで部屋に俺を通したんッスか?詮索されるかも知れないのに…。」
そう先輩に聞くと、先輩は表情変えずに話を始めた。
「気づいてたッスか。」
「偶然出会ったって言うにはヒロ君慌てすぎだったし、そもそも偶然にしては出来すぎだって思ってた。」
先輩はそう言って残ったコーヒーを全部飲みほして一息つくと…
「見られちゃった。」
と、天井を見上げてそう言った。
「私もね、隠しておく必要性がよく解ってないんだけど…先生が言うには『人に知られると嫌われる様な症状だ』って中学の頃に言われてね。秘密厳守にしてたんだ。」
「隠す必要性が解らない?」
「先生も私の症状が何なのか解ってないみたい。」
「何か、色々と突っ込み所が多いッスね。」
多すぎて突っ込み難い。
嫌われると断言出来る意味が解らないが、百歩譲って理解しようと努める事にした。
とりあえず…
「そうっすか…。」
としか言い様がない。
「でも、なんで部屋に俺を通したんッスか?詮索されるかも知れないのに…。」
そう先輩に聞くと、先輩は表情変えずに話を始めた。


![Cold Phantom [後編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.778/img/book/genre4.png)
