「始めまして、猿川君…で良いのかな?」
湯川君が何時にもなく真剣な顔つきでヒロ君に話しかけた。
それに対しヒロ君は…
「はい。猿川浩彦って言うッス。みんなからは猿って呼ばれてるんで気軽にそう呼んでくれたら嬉しいッス。」
っと、いつもと変わらない口調だった。
その反応に湯川君の体が少し傾いた。
反応が予想外だったようだ。
「なんだ、凄い堅物なのかと思ったらそうでもなかったんだな。全国一歩手前の腕前って言うからてっきり…。」
「あれ?良く知ってるッスね。」
「たけから聞いたよ。凄いなぁ、ここも全国クラスは何年も無いのに…。」
そう感嘆とする湯川君。
「部室に入ったらちょっと吹いてみてくれないか?」
そんな返事をするのに時間はかからなかった。
部室が開くと真っ先に机が部屋の隅に運ばれヒロ君の舞台が出来上がった。
その間には先生も部室についていたので部活ミーティングは後回しにになった。
先生も予想通りの展開と捉えたようで、あまり厳しく言わなかった。
部室の中心に立ったヒロ君は銀色のトランペットを片手に、少し考え込んでいた。
どうやら何を吹こうか考えているようだ。
湯川君が何時にもなく真剣な顔つきでヒロ君に話しかけた。
それに対しヒロ君は…
「はい。猿川浩彦って言うッス。みんなからは猿って呼ばれてるんで気軽にそう呼んでくれたら嬉しいッス。」
っと、いつもと変わらない口調だった。
その反応に湯川君の体が少し傾いた。
反応が予想外だったようだ。
「なんだ、凄い堅物なのかと思ったらそうでもなかったんだな。全国一歩手前の腕前って言うからてっきり…。」
「あれ?良く知ってるッスね。」
「たけから聞いたよ。凄いなぁ、ここも全国クラスは何年も無いのに…。」
そう感嘆とする湯川君。
「部室に入ったらちょっと吹いてみてくれないか?」
そんな返事をするのに時間はかからなかった。
部室が開くと真っ先に机が部屋の隅に運ばれヒロ君の舞台が出来上がった。
その間には先生も部室についていたので部活ミーティングは後回しにになった。
先生も予想通りの展開と捉えたようで、あまり厳しく言わなかった。
部室の中心に立ったヒロ君は銀色のトランペットを片手に、少し考え込んでいた。
どうやら何を吹こうか考えているようだ。


![Cold Phantom [後編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.774/img/book/genre4.png)
