「そう、この人。可愛いべ?」



和也がそう言って優しく微笑んだ。



あたしは初めて逢った時以上にドキドキしていた。


こんな気持ち久しぶり。



とりあえず酔いの回りすぎたぐっちを奈々に預けて、あたしは余興を見ながら和也と少しだけ話した。



そして和也があたしと同い年だという事を知った。



二つ目の共通点。



顔が赤いだけで和也はそんなに酔ってはいないようだった。



もっと話したかったけど、一次会の終わりを司会が告げたため…



とりあえずこの興奮を誰かに伝えたくて梓の所に走った。



「梓ー!あの人といっぱい話しちゃったよー!!」




梓はあたしが和也を気に入っているのを知っている唯一の人物。



「まじで!?よかったじゃんゆかちーん!!」



二人でキャッキャと跳びはねていたら遠くで和也がクスッと笑ったように見えた。