「困ったわねぇ・・・」 そう言いながらも 良枝は嬉しかった ずっと・・・ ずっと・・・ 子供が欲しかった・・・ そう・・・ ただの一度だけ… 夫と一緒に 店を始めたばかりの頃 身ごもった良枝は 開店資金による 多額の借金を返済するため 子供を泣く泣く あきらめた・・・・ しかし 良枝にとっての子供は それが 最初で最後だった