「久しぶりだな」

僕が予約を取っていた席に来たシンちゃんは靴を脱いでどかっと座る。

豪快な性格は出会ってから変わっていない。

「あいつらまだみたいだな」

店員から水を貰うと少し飲んで机に置いた。

走って来たのか汗が滴っている。

「うん、ニコはちょっと遅れるって」

僕が言うと少し笑いながらシンちゃんが言う。

「二人か…なんか入学式の次の日を思い出すよな」

「ん…なんかあったっけ」

「初めてお前が俺に話しかけてくれただろ」

そうだったっけ…。

「あれは桜の舞う季節…」