からくり姫と戦士 ブレイクムーンワールド01

遺跡管理体　の組織は
この世界の赤道上にある小さな島が活動の拠点となっていた。

まだまだ混迷を極めるこの世界から
遺跡の存在自体がこの世界を戦乱に巻き込んでいることは明らかだった。

結論から言って
遺跡管理体　の組織としての使命と責任はとても重いものだった
遺跡を管理していくこともとても大切なことだった
ただ
遺跡を活用できる土壌をこの世界に作り上げることは
この世界の可能性につながっているとさえいえた。


遺跡管理体の首領は
やはり世界中で不遇な立場に立たされながらも
歴戦で確実に自分の信念を築き上げてきた人物に委ねられた。

アールは事実上　遺跡管理体　のなかで重要な立場にあったが
彼女はありとあらゆる武器を活用して戦争に直接かかわるといった
生まれついての　戦士としての生き方が性に合うと思ったのか
それとも　彼女自身の年齢的な若さを彼女自身で躊躇したのか

アール　マーゴット彼女自身管理職に収まる気など到底持ち合わせていなかった。






アールが二度目にハッシュアンの住む宮殿を訪れたとき
既に季節は初夏を迎えつつあった。

王宮内ではハッシュアン皇女の活動のクオリティは格段に上がっていた。

ハッシュアン皇女はアールから与えられた極秘の献上品によって視力というものを手にしてから、彼女自身の活動の可能性は飛躍的に上がっていた。