秘密の味

その瞬間…

いっきに真っ逆さまに落ちた


お兄ちゃんが慌てて寄り私をみると…

左膝が血だらけになっていた

お兄ちゃん!お兄ちゃんとずーっと呼ぶ私

お兄ちゃんは回りを見渡してベンチまでおんぶして…


「ありさ!痛い?お兄ちゃん…薬みつけてくるからベンチに座ってて?」


「いや!お兄ちゃん!お兄ちゃん!!」


「足痛いから薬さがさなきゃだよ!ありさ待ってて?お兄ちゃんすぐありさのとこ来るから」


そう言ってお兄ちゃんは…


「当日六歳のお兄ちゃんが1キロをズーット走ってお母さん!!って言って戻ってきたのよ」