「気付いてなかった?君の瞳が、ずっと笹倉を追っていたこと…」




野沢君の言葉に、顔が真っ赤になるのが分かった



頬が…熱い…







「その様子だと、気付いてなかったみたいだね」


ふぅっと溜め息をつきながら、野沢君は言った








「さあ、これが僕ができる最後のアドバイス」


そう言って、野沢君は微笑んだ


「桜庭さん、君はもう少し自分に素直にならないと」

「野沢君…」



また溢れ出しそうな涙をぐっとこらえて、私は笑った



「ごめんね…ありがとう!」




私は、教室から飛び出した