私は、一平のもとに向かった。



一平は、門のところで私を待っていた。



「姫…突然、どうしたのですか?今までこの城で死んだ人の墓に行きたいなんて…。」



一平はこの城で死んだ人の骨を一つの墓に持っていくという、使命を持っている。



一平だって、まだ20歳で若いのに。



こんな事をしてるなんて…なんて残酷なんだろう。



「今まで私のために戦って死んでしまった人に、謝りたいの。詫びても許してくれないのだろうけど…。」



一平はふんわり笑って、「そんなこと無いです。みんな姫の事を愛して、自ら命を捧げたのですから。」と言った。



みんなが私を愛してくれた…。



大介さんもそうだったのかな…。



「さ、姫。着きましたよ。」



…すごい。



大きな石に、たくさんの名前が綴られている。



こんなにも私1人のために人が死んだんだ…。



私は大きな花束を持って、石の前に座った。