私は早く彼の元から去りたかった。 『待って!君の名前は?』 「あ…えっと、南橋ちえ…」何なんだろう、上手く話せない。ちゃんと目があわせれないの。 『ちえ…ちゃんか。ありがとうね。ま、同じマンションなんだし?これからもよろしくね。』 「はい…。こちらこそ。では失礼しますっ!」 これじゃ逃げてるじゃん。もー、何やってるんだろ。 いくら同じマンションだからといって、また会えるかなんて分からないし、本当はこれっきりになんてしたくないのに。 部屋に戻っても彼のことで頭が一杯だった。