その運転手に向かって

頭を下げている

一人の男の子が居た

「ごめんなさい、次からはきをつけるんで」

は??

いやいや、誤らなきゃいけないの

アタシじゃなくて??

なんでアンタなの??

運転手は走り去っていった

その人は頭を上げ

こっちに向いた

スラリとした背とスタイル

黒髪が目立ち

優等生みたいだった・・・

「大丈夫ですか?」

アタシに問いかける

り「あっ、大丈夫です・・・(イタタ・・・」

足に怪我をしているせいか

手を怪我しているせいか

自転車がいつもより重く感じる

アタシは重くなった自転車を起こした

り「イッタ・・・」

どうやら足を挫いたみたい

「・・・(ガシッ」

えっ・・・

さっきの男の子が

アタシの手首を掴んだ

「足、痛いんでしょ・・・??無理すると
 怪我が悪化しますよ」

アタシの足元を見ていう姿は

まるでお医者さんのよう

り「大丈夫ですよ!!!慣れてますし・・・」

「・・・でも、・・・」

言葉で反抗するアナタ、説得するアタシ

果たしてどっちが勝つか

多分アタシ負けたな・・・

痛みが増してくる

「僕が自転車漕ぎますから
 後ろに乗ってください
 しっかりつかまってて下さいね」