亮「あんな、もっと自覚しろ
  こんな見るからにも危なそうな
  路地裏に入るバカお前しかいないぞ」

り「・・・」

涙が溢れてきた

ゆ「やめろ、亮
  選択肢が間違うコトは誰にだってあるだろ・・・
  ・・・泣くな、りおな
  もう大丈夫だから」

裕は泣いてるアタシに

そっと軽く抱きしめながら

安心させる言葉をかけた

そのせいでますます涙が溢れてくる・・・

亮「人が良すぎんだよ、(笑)昔っからさ
  誰かが困ってるとすぐに助けて
  ・・・かっこつけか分かんないけど
  お前には負けるわ、ちゃんと言えよ
  じゃぁな」

ゆ「・・・」

裕はアタシからそっと離れた

ゆ「前に亮から聞いたこと
  嘘じゃないって分かった?」

り「えっ・・・あっ、アレ・・・」

ゆ「・・・俺って困ってる人とか見てると
  ほっとけない人って言われるんやけど・・・
  俺の好きなタイプって滅多に居ない・・・
  おてんばでな、落ち着きがないけど
  明るくて、笑顔がかわいいこ
  まさに、りおな なんだよね・・・
  
  ・・・りおな、付き合ってほしい」

り「・・・」

アタシが言ってほしかったコトバ

“付き合ってほしい”

裕は

アタシを強く抱きしめた

ゆ「ほっとけなかった・・・またなんか
  危ない目に合うんじゃないかって・・・」

り「・・・ありがとう
  アタシも好きだよ、裕のコト
  裕はアタシの英雄だから・・・
  いつも助けてくれる
  ヒーローだから・・・
  アタシが車に轢かれそうになったトキ
  助けてくれて嬉しかった・・・  
  アタシ・・・親いないから
  守られたこと無くて・・・
  兄弟なんか
  なんにもやってくれないし
  ただ朝起こすだけ・・・
  アタシ・・・アタシね・・・」

ゆ「守ってほしかった・・・」

り「えっ・・・」

裕はそっとアタシから離れた

ゆ「俺がりおなのコト守るよ、りおなの
  英雄だから」

り「裕・・・」