頭上で何か声がする。 けれども、体が重く、おこすことができない。 そのとき、頬にひやりとしたものが当たった。 「ひゃあ」 驚いて飛び起きると、目の前には渡部がいた。 「よぉ」 にやにやしながら片手にジュースを持っている。 「おはよう。お寝坊さん」 ゆりかが後ろから笑って声をかけてくる。 二人だけじゃない。 さとこも、川嶋も崎野もいた。 「何でここにいんだよ」 「忘れたのかい?今日、1時にあたしの家に集合だったんだ」 さとこがあきれたように言う。 時計を見れば、もう2時をまわっている。