・・ここは、どこだ・・?


薄暗いような、それでも明るい雲の中のようなところに足をおとしている。


見渡せば、霧。
それしかない。

頭がぼんやりしてくる。


―俺はいったい、どうなっちゃってるんだ?


そのとき、ふと間宮の顔が浮かんできた。



・・・みんなは、どこだ?



声を出そうとしても、発することができない。
口からはただ、息がもれるだけで。


のどがつぶれるほど空気を吐き出しても吐き出しても


その音が出るわけでもなく。



上野は、不安でいっぱいになった。