あなたのモノ




「そういえば、
さっきは変なもの見せちゃって
ごめんなさいね」


…この人知ってたんだ。

それを知ってて…



「あ!今度は3人でどう?」

さらっとそんなことを
笑顔で言ってのける。



「裕子っ何言ってんだ!」

父は険しい顔をして言う。



「そんな怒ることないじゃない。
冗談よ、冗談」


この人が言うと
冗談に聞こえない。