あなたのモノ





あの後、彼は言った。



[ここに居れば、
飯だって食わせてやれる。
それに寒くねえだろ?
しかもぐっすり眠れる。

お前にとっても俺にとっても
プラスになるだろ…?]




あの頃も今も、
私は変わらず思う。



私にとっては、かなりのプラス。


でも、彼は…?
本当にプラスになるのか。


私なんかの存在だけで
彼にとってのプラスになるのか、と。