そう言うと丁度タイミング良く駅に着いた。 「ほらっ」 「やだぁ…」 涙が目に溜まり視界がぼやけてきた。 楽しいことってなんなの!? 無理やりに引きずられながら抵抗を続けた。 でも男の子の力にかなうはずもなく…嫌々電車を降りてしまった。 「泣いてんの?」 そう言ってあたしの顔を覗き込んできた。 「…ゃっ!」 一瞬緩んだ手を振り解いて、改札口まで全力で走った。