しかも、出来ちゃった結婚。


相手は、たった一回の相手。


出来ちゃったなんて、自分には関係ないことだと思ってた。


結婚って、もっとゆっくり進むものだと思ってたから。


お互いの気持ち、確かめて。


ほんとに好きだから、一緒になるんだと。


だから、びっくりだよ。


「また2週間後に来てください」


「はい」


男の先生は、笑顔でそう言った。


「ねぇ、充」


「ん?」


「聞こえた?心臓の音」


「聞こえた」


「生きてるんだね」