こうやって、子供を授かったこと。


これが運命なら。


私はすんなり受け入れられる気がした。


「充も書いて」


「ああ」


私は充にボールペンを渡した。


充が最後の文字を書き終わった。


「明日、役所に出しに行こう」


「うん」


「出したら、もう元には戻れないよ?」


「いいよ」


いいんだ。


これが、幸せな運命だと思うから。


「充は、これで幸せ?」


「幸せだよ」