夏恋~それは永遠に~

「どうしてこの子は、私たちのとこに来たんだと思う?」


「えっ?」


「出会ったばっかの私たちのところに」


菜々は俺の目を見てきた。


「きっと俺たちは、出会う運命だったんだ」


だってこれしかないだろ?


「神様が俺たちに、一緒にいなさいってこの子を授けてくれたんだきっと」


「うん」


菜々は照れたように笑いながら、お腹に視線を移した。


「充、書くもの」


「ああ」


俺が菜々にボールペンを渡すと、婚姻届に名前を書きだした。


思ってることが一緒で嬉しかった。


運命なんて、恥ずかしいけど。


でもあの海で、こうして充と出会ったこと。