夏恋~それは永遠に~

「書いてくれる?」


充の手には、婚姻届。


証人のところには、私の父親と充の父親のサイン。


「無理にとは言わないよ。菜々の心の準備が出来てからでいい」


「充は、書いてほしい?」


「そりゃ、子供が産まれるまでには」


そう言って、やさしく笑った。


「ずるいよ」


「えっ?」


「なんでもない」


その笑顔は、反則だよ。


その笑顔を見るたびに、心臓がドキンって鳴る。


充は私に、一目ぼれしたって言ったよね?


私は、どうなんだろ?


充と海で会って。