夏恋~それは永遠に~

やっぱり、親にしかわからない気持ちってあるんだろうな。


特に私は、一人っ子だし。


今まで一回も、家出たことなかったから。


これからお父さんとお母さん、この家で二人っきりになるんだよね。


「お世話になりました」


家全体にも、挨拶をした。


「あっ・・・」


「菜々」


「ごめん、何でもない」


いつの間にか、涙が流れてた。


充は私をそっと抱きしめた。


「大丈夫?」


「うん。ちょっと寂しくなって」


「無理に、俺んとこ来なくていいんだよ」


「でもこの子には、パパが必要だから」