「おはようございます、社長」


「おはよう」


にこやかにあいつが答えた。


「そちらは?」


「会社見学。気にしなくていいから」


私は、あいつに話しかけた男の人に頭を下げた。


「菜々、こっち」


「あっうん」


歩き出したあいつについて行く。


一番奥にある机に座って、近くにあったパイプ椅子を出して私に座るように言った。


「男3人、女3人、俺を入れて7人の小さな会社だよ」


「うん」


「ここで、介護とか福祉の仕事してる」


「そうなんだ」


「例えば・・・」