私、妊娠しちゃったの。


産みたいの。


せっかく大学通わせてもらってるのに、ごめんね。


許してくれる?


眠れなかったのに、いつの間にかウトウトしてた。


そのまま、眠りに入っていった。


目を覚ますと、朝の眩しい光。


「何時?」


時計に目を移すと、午前8時。


「菜々美、お母さんパート行ってくるから」


下からお母さんの声がした。


「わかった」


起きたてで、ちょっと掠れた声を絞り出して答えた。


「着替えないと」


今日は、あいつの仕事現場を見に行く約束になってる。