あいつの笑顔におされて、ついうなずいてしまった。


あのあと、あいつに家の近くまで送ってもらった。


車に乗るのもどうかと思ったけど・・・


私の気持ちは、半分に揺れていた。


信じる気持ちと、信じられない気持。


見た目と内面のギャップがありすぎるのよ。


見た目は多少派手だけど、内面は優しいってことが何となくわかった。


でも、どうなの?


ナンパしてきた男を信じていいの?


「あんたのせいで、眠れないじゃない!」


自分の部屋の、ベットの中で叫んだ。


時計のカチカチという音が、妙に大きく聞こえた。


隣の部屋には、お父さんとお母さんが眠ってる。


「ごめん、お父さん、お母さん」


壁に向かって謝ってた。