「なにこれ?」


「見ればわかるじゃん。妊娠検査薬」


「俺に?」


「一緒に寝たとき、避妊失敗したらしいよ」


「はっ?ってことは・・・」


「ここにいるの、あんたの子供」


私は自分のお腹に手を置いた。


「ふーん。出来ちゃったんだ」


充留は顔色一つ変えないで、そう言った。


「それって、ほんとに俺の子供?」


石段に胡坐をかいて、私を疑うような目で見てきた。


イラっときた。


なにこの余裕。


自分には、なんの責任もないって顔して。


ムカつく!