夏恋~それは永遠に~

そうやって産まれた子だから。


生きる意味、それを持ってるんだと思う。


この子は、どんな風に生きてくれるのかな?


「菜々、もうすぐ病院だからな」


「ん」


あっという間に時間が過ぎ、予定日当日。


陣痛が始まった。


私たちが出会ったころよりだいぶ前。


春のさわやかな風が吹き始めたころ。


「おぎゃーおぎゃー」


元気な声が、病院中に広がった。


やっぱり私は、涙が止まらなかった。


この世に生を受けることが出来なかった命がある。


でもこの子は、産まれてきてくれた。


嬉しかったし、幸せだった。