次の日俺たちは、朝から病院に向かった。


「山下さん、どうぞ」


看護師さんに呼ばれる。


「菜々、俺も行く?」


「来て」


「ん」


不安そうな顔をする菜々の手を引いて、一緒に診察室に入った。


そこには、あの子のときと同じ足立先生がいた。


温かい笑顔を、俺たちに向けてくれた。


問診と検査。


「うん。妊娠してるよ」


「ほんとですか?」


「5週目だね」


「菜々」


「うん・・・」