夏バテか?


鍋に水を入れて、火を付けた。


ぐつぐつと水がお湯になったところで、そうめんを入れる。


クルクルと鍋の中をかき回しながら、菜々の様子をちらっと見る。


やっぱりだるそうに、ソファーの上で横になってた。


茹で上がったそうめんを水で冷やして、つゆを作った。


付け合わせとして、冷蔵庫に入ってたハムときゅうりを細長く刻む。


「菜々、出来たよ」


作ったものをすべて、リビングの机の上に並べる。


菜々が起き上がって、フローリングの床にペタっと座った。


「おいしそう」


「食べてみないとわかんないぞ。茹で過ぎたかも」


「えー」


嫌そうな顔をしながらも、菜々はそうめんをお箸ですくった。


「いただきます」