「ねっ、一人?」


知らない男が、私の隣に座ってきた。


ありえない!


ここの海は、おかしいんじゃない?


二回目のナンパ。


だいたい、かわいくもない私に声を掛けるってどんな人よ。


「なにか用ですか?」


「冷たいね」


その男が、顔を上げた。


えっ?


一瞬、息をのんだ。


「あーーーー!」


私は、思いっきり叫んでた。


だってそれは、あのナンパ野郎だったんだから。


私が、捜し求めてた奴。