夏恋~それは永遠に~

点滴の管が、少し邪魔だったけど。


「充が倒れたら、私死んじゃうから」


「ごめん」


少し意味不明だったけど、俺をどんなに心配してくれてたか今の言葉でわかった。


仕事をすることで、ばあちゃんのことを忘れようとした。


仕事をしてるときは、余計なことを考えなくて済むから。


だから、仕事に打ち込んだ。


でも逆に、それが菜々に心配をかけた。


俺が倒れて、泣いて。


菜々の小さい身体は、かなり震えてる。


こんな小さい身体に、俺はいっぱい心配をかけてしまった。


せっかく作ってくれたご飯も、まともに食べないで。


今思えば、ご飯がおむすびになってたのは、菜々の俺に食べて欲しいって気持ちだったのかもしれない。


そんなこと、倒れてから気づいた。


寝ないのって言葉も、俺の身体を心配してたから。