全部全部、充とおばあちゃんだった。


このアルバムを見ただけで、充にとっておばあちゃんがどんな存在だったかわかった。


誰よりも頼れる人で、誰よりも好きな人。


「ごめん、菜々」


急に充は、私に背を向けた。


肩が震えてる。


充が、泣いてる。


私は、その大きな背中をぎゅっと抱きしめた。


「充、泣いていいよ。泣いた方がいいよ」


赤ちゃんが亡くなったときは、私がいっぱい泣いた。


だから今度は、充が泣く番だよ。


私が傍に居るからね。


だから、思いっきり泣いて。


それから、一緒に笑おう。


天国のおばあちゃんに、私たちの笑顔が届くように。