私の大きな声に、充の目がはっとしたように動いた。


「充、早く着替えて来て!今すぐ行くの!」


「ああ」


数分して、着替え終わった充と外に出た。


雨が、ザーザー降ってて。


風も、ビュービューいってた。


「大丈夫?」


「ああ」


さっきより幾分落ち着いた充が、車のハンドルを握った。


「どこの病院だっけ?」


「市立東病院」


「わかった」


充の実家から、すぐ近くの病院だった。


運転する充の代わりに、手を合わせて必死に祈った。


おばあちゃんが助かりますようにって。